九州・沖縄で、看護師・社会福祉士・理学療法士・はり師・きゅう師・歯科衛生士を目指す人のための大学

健康支援科学専攻

「健康寿命の延伸」と「へルスプロモーション」の概念をベースに、主に予防医学と治療医学的アプローチの側面から人の健康を支援、そして予防できる人材を育成

日本で初めてとなる口腔機能支援科学分野と身体機能支援科学分野の2分野を合わせ持った健康支援科学専攻を設置し、医療技術を生かした健康支援と健康予防サービスの両側面から多様化・複雑化する社会のニーズに対し、結果の出せる人材を育成します。

教育課程の特色

本学大学院では、「専門性の高度化・多様化」および「専門職の連携の構築」を目指し、看護学専攻、精神保健学専攻に加え、新たに健康の基本となる食すること(口腔機能支援科学分野)と身体を動かすこと(身体機能支援科学分野)の2分野の視点から健康支援科学専攻を設置しました。
「食すること」は人の健康を考える上で欠かすことはできない第一の機能です。
そして、その機能が十分保障されたうえで「身体機能を維持・改善すること」により初めて「人」の生活の質(QOL)は高まり、健康寿命格差の問題は解消されます。
そこで、日本で初めてとなる口腔機能支援科学分野と身体機能支援科学分野をあわせ持った健康支援科学専攻を設置し大学院の充実を図り、他職種間の相互理解と連携強化の意識を高め、高度な教育・研究体制を構築します。

各分野の特色

口腔機能支援科学分野

口腔保健の保持増進が人々のQOL向上に貢献することが様々なエビデンスにより実証されています。
多様な生活背景を持ち、地域で生活する高齢者や障がい者等をはじめとする様々な人々の各ライフステージにおいて健康支援に携わる他職種との協働・連携のもとで、各個人の健康のあり方を柔軟にとらえるセンスと口腔機能の維持・向上を支援する能力は、健康支援科学の推進にとって最も重要になっています。
“人”をより深く理解し、本学大学院で培われた専門的かつ高度な知識・技術の研究成果と実践活動によって蓄積された教育資源を取り入れながら、対象への口腔保健学的接近について多面的に研究し、他職種との協働・連携によるシナジー効果を発揮しながら人の健康を口腔保健から支援するための論理的思考力、現場での問題解決能力の修得を目指します。

身体機能支援科学分野

本分野では健康寿命の延伸と健康予防の進展を目指し、西洋現代医学(理学療法学)と東洋伝統医学(鍼灸学)の双方の観点を補完させた新たな視点で身体機能支援分野に関する研究を展開します。
チーム医療の連携強化と他職種間の業務分担の必要性が叫ばれている今の日本の保健・医療の現状からすれば、両職種の専門性について熟知した理学療法士、はり師・きゅう師の育成は、社会のニーズにマッチしていると言えます。
21世紀の保健・医療の現場において要求される諸問題の解決を新たな視点で研究デザインし、さらに、斬新な研究手法で探求しうる確かな知識と技術を教授します。

健康支援科学専攻カリキュラム

共通科目 高齢者ケアサービス論
ヘルスケアシステム論
医療統計学
健康医科学
精神保健臨床論
健康支援科学通論
研究基盤科目 口腔疾患病態論
口腔疾患予防基礎論
表面筋電図計測・解析論
生体運動・動作解析学
生体酸素搬送システム評価学
呼吸調節機能評価学
計量解析研究論
脳形態機能解析学
東洋医学基礎理論
基礎病態生理学
臨床応用科目 専門職連携応用論
教育精神保健論
老年期精神保健論
口腔機能リハビリテーション論
口腔機能発達支援論
介護予防フロンティア戦略論
疾病予防支援論
内部障害フロンティア戦略論
身体機能制御論
和漢療法応用学
研究応用科目 応用口腔機能支援科学特論
応用口腔機能支援科学演習
社会口腔機能支援科学特論
社会口腔機能支援科学演習
発達口腔機能支援科学特論
発達口腔機能支援科学演習
身体運動機能支援科学特論
身体運動機能支援科学演習
呼吸・循環機能支援科学特論
呼吸・循環機能支援科学演習
身体機能予防支援科学特論
身体機能予防支援科学演習
身体機能応用支援科学特論
身体機能応用支援科学演習
身体機能病態生理学特論
身体機能病態生理学演習
鍼灸臨床特別演習
総合 健康支援科学研究

※上記は令和4年度入学生のカリキュラムです。変更となる場合があります。

専攻長からのエール

 現在、健康寿命への関心が高まりを見せる中、企業や医療・介護機関、自治体などによる健康関連事業への取り組みや各研究機関での研究活動が活発となっています。本専攻においても、健康維持に不可欠な「食すること」、「身体を動かすこと」の二大領域を科学することを目的としており、理学療法学、鍼灸学、口腔保健学の視点から健康科学への探求に努め、新たな知見を発信しています。
 本専攻では、各専門分野の研究者が集い、各専門家の立場でディスカッションできる環境があることから、研究を進める過程で広い視野で考えることができ、新たな研究課題に気づくチャンスも得られることでしょう。臨床での気づきや疑問、関心ある分野を探究し、新たな発見への喜びを共に分かち合える方をお待ちしています。

看護福祉学研究科 健康支援科学専攻長
大池 貴行

 

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